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ごぼうというと食物繊維の多い野菜のイメージが強いのではないでしょうか。

もちろんイメージに偽りなしなのですが、実は筋の部分の不溶性食物繊維だけでなく水溶性食物繊維も多い、イメージ以上に生活習慣病予防に貢献してくれる野菜なのです。

中国では古くから漢方として使われてきたものですので、効果のほどがうかがえます。

最近でこそ欧米でも「gobo」の名で出回っていると言いますが、ごぼうを食用としている国はあまり多くなかったようで、古く戦争の時などは外国の兵隊さんが「ごぼうを食べさせられた」と、拷問と間違えたという話もあるほど。

たしかに食習慣がない人にとってはかたい木のようなものを無理やり食べさせられたと思うかもしれません。

管理栄養士のチカさん

でもごぼうを食べないなんて、もったいないんですよ。

ごぼうの種類

意外にもごぼうには種類がたくさんあります。

主流品種は「滝野川ごぼう」という東京が発祥とされているもので、細長いもの。新ごぼうと呼ばれる、年のはじめごろに出回るものは、茎がついているのが特徴で、香りが高く柔らかい種類です。

太いごぼうといえば有名なのが大浦ごぼう。直径が10センチメートル以上にもなり、中は空洞です。

葉から根まで食べることができる種類もあります。葉ごぼうとか若ごぼうと呼ばれるもの。長さが30センチメートルくらいにしかならないごぼ丹というものは丹後が産地であくの少ない品種です。

 

ごぼうの栄養

やはり何といっても食物繊維が豊富。リグニンやイヌリンといった不溶性食物繊維と、水溶性食物繊維の両方を含んでいるため、食感もシャキシャキしていますし、両者の健康寄与効果を享受できます。

栄養素としてはカリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラル類も摂取できます。

またアクの成分でもあり切り口が黒ずんでくるのはポリフェノールを含んでいるためです。

エネルギー 65キロカロリー
不溶性食物繊維 2.3グラム
水溶性食物繊維 3.4グラム
カリウム 320ミリグラム
カルシウム 46ミリグラム
マグネシウム 54ミリグラム
0.7ミリグラム
ビタミンB1 0.05ミリグラム
ビタミンB2 0.04ミリグラム
葉酸 68マイクログラム

※すべてごぼう 根 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

ごぼうの健康効果

不溶性食物繊維のリグニンは、細胞壁を強くしているもので、強い酸やアルカリにも溶けにくいという性質があります。そのため大腸まで届き、そこで便を形作るものとして働いてくれます。

消化管を移動している間には余分な胆汁酸を吸着し、排泄させる作用を果たします。

イヌリンはごぼうのシャキシャキ食感を出してくれるもので、利尿作用があり、腎機能を高めます。血糖値の上昇を抑えてくれる働きもあります。

不溶性食物繊維はしっかり咀嚼する必要があるため満腹感を得やすく、便秘を改善してくれる効果とあわせてメタボリックシンドローム予防には大切な栄養素。

水溶性食物繊維は水に溶けるので食品の水分を抱き込んでゲル化し、ヌルヌルとした状態で体内を進んでいきます。

消化管で食物が移動していくスピードを緩やかにしてくれるので血糖値のコントロールにうれしいうえ、コレステロールの吸収を抑制する働きもありますので、血中コレステロール値が高めな方はきちんと摂取したい栄養素です。

強い抗酸化作用を有するポリフェノールも含んでいます。

アクの成分として取り除かれがちですが、色合いが黒ずんでも仕上げに影響しないようなお料理の場合には酢水などにはさらさないで摂取すると良いでしょう。

 

ごぼうの選び方

泥付きのものの方が鮮度を保つことができます。新聞紙にくるんで冷暗所で保存しましょう。洗いごぼうを購入した場合にはラップにくるんで冷蔵庫の野菜室で保存します。

いずれも太さが均一でひびやしわのないものを選びましょう。劣化が見た目にわかりにくい野菜ではありますが、鮮度保持期間は短いので早く食べるようにしましょう。

ごぼうの食べ方

ごぼうはサラダにも、揚げ物にも、きんぴらにも向いている万能な野菜です。

またポタージュにしても余すところなく栄養を摂取できるのでオススメです。

きんぴらは定番ですが、にんじんと合わせるとごぼうには含まれていないβ-カロテンなどのビタミンも補給できるので良い組み合わせです。

また香りのしっかりとした食材ですので、お肉などとあわせても負けません。生臭い食材と合わせて食べやすく仕上げることもできます。肉巻きや豚汁なども良いでしょう。

切って置いておくとポリフェノールが作用して黒ずんできます。色を白く仕上げたいときには、切った後に酢水にさらすと色がきれいに仕上がります。

 

ごぼう・まとめ

管理栄養士のチカさん

ごぼうはイメージを裏切らない、食物繊維の多い野菜です。

肉質が繊維質の野菜は、切り方を変えるだけで食感が変化するので、さまざまな楽しみ方ができます。

ごぼうは素揚げにしてチップスにしただけでも、その香りの高さからついつい止まらなくなるおいしさですよね。

また「ささがき」なんて切り方はごぼう独特のもの。

どじょうと一緒に柳川鍋にされてきたのですから、ごぼうが身体に良いことは昔から知られていたことなのですね。

 

 

この記事を書いた人

管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん
1999年に管理栄養士の資格を習得。
現在フリーの管理栄養士として、食関連資格教材作成、専門学校講師、栄養講話講師などの仕事をしています。
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