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エネルギーの心配なく、ミネラル類やビタミン類の補給ができる食材に海藻類がありますね。

日頃から食生活に取り入れていくと不足しがちな栄養素の補給に役立つので、ぜひご活用いただきたいのですが、使う種類が限定されがちでバリエーションが広げにくいのが難点のようです。

管理栄養士のチカさん

あおさは風味も良く使い勝手も良いので、取り入れやすい海藻です。あまり意識して口にしていないようでしたら、ぜひこの機会にあおさについて知っていただきたいと思います。

あおさの種類

「あおさ」というのは、緑藻類の海藻のなかで「アオサ科アオサ属」に属する海藻の総称です。

鮮やかな緑色をしていて、日本全国の海岸で広く分布しているので、お手軽に入手できる魅力があります。

4種類あるとされていますが、代表的なものは「あなあおさ」。実はあおさは全体的にやや硬くて、ひだの多い恰好をしています。

そのためかそのまま食べられるよりも採取されたあと水洗いして天日乾燥したものを乾のり状にすきあげて使われることが多くあります。

私たちがよく口にする形態ですと薄くてくちどけのよい状態が多いので、やや意外に思いますが、この形状ゆえに青のりと同じものだと誤解されることも多いようです。

青のりも緑藻類のアオサ科に属しますが、アオノリ属ということで、ややアオサとは異なります。

違いは、海藻として生育しているとき、あおさが葉のような形状をしているのに対し、青のりは糸状。

磯の香りとしては青のりの方が優れているように扱われやすく、高級感が珍重される場面では青のりが選ばれる傾向にあるようです。

一方あおさは日頃何気なく食べているお好み焼きやたこ焼きなどに青のりのようにかけられていることもあって、実は知らず知らずのうちに口にしている機会もありそうです。

 

あおさの栄養

エネルギーが低く、食物繊維やビタミン類・ミネラル類が豊富であるという海藻類の特徴を兼ね備えている食材です。

また医薬品原料として利用をされることもある食材で、Dシステノール酸やジメチル-β-プロピオテチンが生理的に有効に働くのではないかと期待されています。

エネルギー 13キロカロリー
食物繊維 総量 2.9グラム
カリウム 320ミリグラム
カルシウム 49ミリグラム
マグネシウム 320ミリグラム
0.5ミリグラム
ヨウ素 220マイクログラム
β-カロテン当量 270マイクログラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 0.1ミリグラム
ビタミンK 1マイクログラム
ビタミンB1 0.01ミリグラム
ビタミンB2 0.05ミリグラム
ビタミンB12 0.1マイクログラム
葉酸 18マイクログラム

※すべて あおさ 素干し 10グラムあたりの値
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

あおさの健康効果

海藻は野菜と同じように使われることも多く、栄養的な意義が区別されることはあまりありませんね。

難しく考える必要はないので、どちらもどんどん召し上がっていただけばよいのですが、あおさには野菜からは摂取しにくいビタミンB12も摂取できます。

食材のバリエーションを増やしていくと、栄養素の偏りがなくなり、バランスが整えやすくなるでしょう。

あおさは緑藻類ということで、海の中で光合成をしています。そのためフェオフィチンが作られると考えられます。

フェオフィチンというのはクロロフィルが分解されて作られるもの。クロロフィル同様、強い抗酸化力を持っています。

またアミノ酸の一種であるDシステノール酸を含んでおり、これが血小板の凝集を抑制する効果を有しているとして、医薬品などにも使用されています。

血小板の凝集はときに血栓となって、脳血管疾患や虚血性心疾患を引き起こします。これを予防することは循環器系疾患の予防が期待できまるのです。

またDシステノール酸は中性脂肪抑制効果も知られています。いずれも動脈硬化予防にうれしい働きです。

ジメチル-β-プロピオテチンも、同じく医薬品として利用される成分で、抗腫瘍作用などが報告されているものです。フェオフィチンの抗酸化作用とあわせて、がん対策にもなっていますね。

基本栄養素でも、不足しがちなミネラルであるカルシウムや鉄を含んでいます。またマグネシウムも豊富。

マグネシウムはカルシウムとともに筋肉の収縮のバランスを取ったり、骨を健康に保ったりして働く栄養素です。

マグネシウムの不足は神経のイライラや興奮を起こしやすくします。筋肉の収縮バランスが崩れると筋肉でけいれんが起こり、これが血管壁で起こると狭心症や心筋梗塞につながるのです。

不足によって心臓発作との関連が知られている栄養素ですので、動脈硬化予防に、マグネシウムもきちんと摂取しておきましょう。

 

あおさの選び方

あおさは乾物利用がほとんどですので、目利きはそれほどいらないでしょう。

青のりと同じように使われることが多いのに、青のりよりもお手軽価格で販売されていることが多いので、どんどん取り入れていきたいですね。

ちなみに乾物で売られているときには「あおさ」と書かれていることが多いのですが、加工品などで使われている場合、原材料名欄には「ヒトエグサ」と書かれていることもあります。

どちらもあおさを指していますので、普段よく食べている加工品の表示を見てみると、知らないうちに口にしていたことを気づかされるかもしれません。

 

あおさの食べ方

乾物をお味噌汁に入れて食べることが多いでしょう。香りや食感が良く、量も取れるので、良い食べ方だと思います。でもこれだけだと少しワンパターンで飽きてしまうかも。

青のりと同じように使われるものだとわかれば、さまざまなトッピングにも利用ができそうですね。

卵焼きに混ぜてみたり、パスタなどにトッピングしてみたり、またついインスタント麺などで済ませてしまう慌ただしい食事の時も、ついでにあおさも入れて戻してみると良いでしょう。

 

あおさ・まとめ

管理栄養士のチカさん

味や食感が良く、栄養価も豊富、さらにはお値段もお手頃と、あおさはかなり優れた食材だと言えるのではないでしょうか。

医薬品の原料利用もされていると言っても、食品と医薬品は違います。

少し食べたからと言って劇的変化を生むものではありませんから、日頃からトッピングにプラスするような使い方を意識しながら食生活に取り入れることで、バランスを整えていきましょう。

 

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