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しじみというと「二日酔いの朝に、しじみのお味噌汁を飲むと良い」なんてイメージが強いのではないでしょうか。

たしかにしじみが出してくれるおいしさはお味噌汁とはベストマッチですが、しじみの健康効果は二日酔いに限ったことではありません。

管理栄養士のチカさん

身近な貝類の一つであるしじみの栄養と健康効果について、見てみましょう。

しじみの種類

日本で流通しているしじみにはいくつか種類があります。主なものは「ヤマトシジミ」と「セタシジミ」です。

なかでもヤマトシジミの流通量が多く、琵琶湖の特産で以前はたくさんとれていたセタシジミも、淡水でとれるので地域によっては特産となっていたマシジミもほとんどとれなくなって、輸入のものも増えてきました。

台湾・中国・韓国などから輸入されるシジミは、「タイリクシジミ」「バチガタシジミ」といった種類があります。

特にタイリクシジミはヤマトシジミにとても似ていて見分けが難しいらしく、味も良質とされています。

 

しじみの栄養

貝類には有機酸の一種でうま味成分となるコハク酸が含まれています。もちろんしじみにも。そのほか、アミノ酸の一種であるオルニチンやタウリンも含まれています。

しじみのお味噌汁がおいしいのは、出汁に加えて、しじみからのうま味成分もあるからなのですね。

必須アミノ酸がバランスよく含まれているほか、鉄・カルシウムといったミネラル類、ビタミンAやビタミンB群といったビタミン類も含まれており、栄養価の優れた食材です。

エネルギー 64キロカロリー
たんぱく質 7.5グラム
脂質 1.4グラム
飽和脂肪酸 0.24グラム
一価不飽和脂肪酸 0.14グラム
多価不飽和脂肪酸 0.19グラム
コレステロール 62ミリグラム
カリウム 83ミリグラム
カルシウム 240ミリグラム
8.3ミリグラム
亜鉛 2.3ミリグラム
0.41ミリグラム
マンガン 2.78ミリグラム
レチノール活性当量 33マイクログラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 1.7ミリグラム
ビタミンB1 0.02ミリグラム
ビタミンB2 0.44ミリグラム
ナイアシン 1.5ミリグラム
ビタミンB6 0.10ミリグラム
ビタミンB12 68.4マイクログラム
葉酸 26マイクログラム


※すべて しじみ 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

しじみの健康効果

なぜ「二日酔いの朝にはしじみのお味噌汁」というイメージが定着したのかというと、しじみに含まれるオルニチンやタウリンといったアミノ酸に関係しています。

オルニチンは肝機能の低下を回復してくれて、肝細胞の再生を助けてくれます。

タウリンも同様に、肝臓での胆汁酸の分泌を促進する、肝細胞の再生を促進する、細胞膜を安定化するといった働きが知られているのです。

飲みすぎて弱っている肝臓に、しじみのこんなパワーを利用したいということなのですね。オルニチンには疲労回復効果も知られていますから、飲みすぎて疲れた朝にはもってこいというところでしょうか。

タウリンにはこのほかにも、コレステロール胆石を溶解する働きも知られています。また胆汁酸のコレステロール排泄作用によって体内のコレステロールが減少します。

心臓機能の強化作用も知られていて、心不全治療の医薬としても利用されています。

しじみには鉄分も豊富です。あまり知られていませんが、貝類は鉄の摂取に適した食材なのです。

鉄分による貧血防止を期待するのであれば、やはり豊富に含まれている銅やビタミンB12、葉酸などの、造血作用を持っていたり鉄の吸収を助けたりする成分の働きも見逃せません。非常に良い組み合わせとなっています。

おいしいエキスが出ることでは知名度のあるしじみですが、栄養素の摂取を意識するのであれば、ぜひ身までしっかり食べましょう。

 

しじみの選び方

貝の色や柄は産地によって異なるので、あまり気にする必要はありません。

形が丸みを帯びているものが良品とされ、口が固く閉じているか触れると閉じるものは鮮度が良い証です。

保存する場合は、砂抜きをしてから真水につけた状態でラップをかけて冷蔵庫に入れます。

冷凍したい場合には洗って水気を切り、保存袋に入れて冷凍庫に入れます。

 

しじみの食べ方

オルニチン効果をより引き出すことができるヒントがあります。それは「冷凍」。オルニチンには冷凍すると量が増える性質があるのです。

貝類は砂抜きをどうしたら良いかわからないとおっしゃる方も。泥臭さを出さないためにはしっかり砂抜きをしたいですよね。

砂抜きは1パーセントくらいの塩水で行うとうま味成分が逃げにくいと言われています。

真水でも行えますが、せっかくのうま味を逃さないためには、薄い塩水で。3時間くらいつけておけばOK。

またオルニチンアップを期待して冷凍した場合にも注意点が。冷凍すると泥臭さがでてしまうこともあります。

臭みがでやすいのは70~80℃くらいの温度帯なので、この時間をできるだけ一気に通過できるように調理するのがポイント。

たとえばお味噌汁にする場合であれば、熱湯に入れるようにすると良いでしょう。

 

しじみ・まとめ

管理栄養士のチカさん

しじみの効果はすでに江戸時代の書物にも残っていると言われています。江戸時代の健康書『本草網目』に薬効の高さを記した文言があるとか。

二日酔い対策だけに使うにはもったいない食材ですが、お味噌汁にして飲むと、水分で流出しやすい成分まで余すところなく摂取できるので、やはり古くからある習慣は理にかなっているのだなと実感させられます。

 

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