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ゴマに含まれる「セサミン」という成分を謳ったサプリメントをご覧になったことはあるでしょうか。

健康効果が期待され取り上げられることの多いゴマや、そこに含まれるセサミン。

管理栄養士のチカさん

どのようなことが期待できるのか、見ていきたいと思います。

ゴマの種類

種実類に分類されるゴマは、その他の種実類と同様に、脂質含有量の多い食品です。

色は白・黒・茶とありますが、栄養成分はそれほど変わらないとされています。

ただ、黒ゴマの色素にはアントシアニンも含まれるため、免疫力を上げる効果が期待できます。

ゴマの加工品として身近なゴマ油は、香ばしい風味で味わい深い油ですが、くせがあるので普段使いや大量使いはしにくいと思われている方も多いのではないでしょうか。

ゴマ油には太白ゴマ油という種類もあります。ゴマ油を作る際に、ゴマを炒らずに低温圧搾で絞っているゴマ油です。

ゴマ油でありながら無色無臭なので、くせがありません。日頃使っているサラダ油の代替油として使うこともできます。

 

ゴマの栄養

ゴマは種実類ですので、その特徴とも言える脂質を多く含んでいます。

エネルギー源となる栄養素では脂質のほかにも、たんぱく質と炭水化物も含んでいます。

ミネラルやビタミンはまんべんなく含まれていますから、小粒ながら栄養成分は優秀です。

ゴマの脂肪酸組成では一価不飽和脂肪酸のオレイン酸や多価不飽和脂肪酸のリノール酸が多く、これはゴマから油を搾ったゴマ油でも同じです。

不飽和脂肪酸は飽和脂肪酸に比べて酸化しやすいという弱点がありますが、ゴマ油はほかの植物油と比較すると酸化しにくいという特徴が知られています。

その理由の一つとして、抗酸化物質であるゴマリグナンという成分を含んでいることが挙げられます。

エネルギー 116キロカロリー
たんぱく質 4.0グラム
脂質 10.4グラム
  飽和脂肪酸 1.5グラム
  一価不飽和脂肪酸 3.8グラム
  多価不飽和脂肪酸 4.5グラム
炭水化物 3.7グラム
水溶性食物繊維 0.3グラム
不溶性食物繊維 1.8グラム
カリウム 80ミリグラム
カルシウム 240ミリグラム
マグネシウム 74ミリグラム
1.9ミリグラム
亜鉛 1.1ミリグラム
0.3ミリグラム
β-カロテン当量 3マイクログラム
γ-トコフェロール(ビタミンE) 4.4ミリグラム
ビタミンB1 0.19ミリグラム
ビタミンB2 0.05ミリグラム
ビタミンB6 0.12ミリグラム
葉酸 19マイクログラム

※すべて ゴマ 乾 20グラムあたりの値。

ゴマの脂肪酸(100グラムあたり)

飽和脂肪酸(7.52グラム) パルミチン酸、ステアリン酸など
一価不飽和脂肪酸(18.94グラム) オレイン酸、パルミトレイン酸など
多価不飽和脂肪酸(22.44グラム) リノール酸、α-リノレン酸など

参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

ゴマの健康効果

ゴマリグナンとは

ゴマリグナンはゴマに含まれている機能性成分で、抗酸化物質があることから注目を集めました。

セサミンやセサミノールなどという4つの種類があります。

このうちゴマにはセサミンが、ゴマ油にはセサミノールが多く含まれています。

セサミンとは

セサミンは脂溶性物質ですから、脂質の含有量が多いゴマからは摂取しやすい成分です。

セサミンで知られているのが、コレステロール値低下作用です。

動脈硬化の原因となる血中総コレステロール値や血中LDL-コレステロール値の高い人に向けて、セサミンを含有しているサプリメントが宣伝されているのは、このような効果が認められているためです。

またその他にもセサミンを摂取して運動をした人を対象とした実験で、過酸化物質の生成が抑制されたという実験結果も残されています。

過酸化物質が多いということは身体がさびやすいということ。これを抑制してくれるということは、血管などがもろくなりやすい高コレステロール値の方々にとってはうれしい結果と言えるでしょう。

セサミノールとは

ゴマ油で期待できるのはセサミノールの抗酸化作用です。

セサミノールはゴマ油を精製する際の脱色工程で生成される物質なので、ゴマ油に含まれているのです。

ゴマ油が不飽和脂肪酸を多く含んでいるにもかかわらず、ほかの食用油脂よりも酸化されにくいのも、このセサミノールのおかげと考えられています。

セサミノールには抗酸化作用だけでなく、LDL-コレステロールが体内にできるのを防ぐ作用があることが確認されています。また肝臓の機能を助けることでも知られています。

セサミノールはゴマ油を精製する工程で作られるのでゴマには少量しか含まれませんが、ゴマを食べると腸内細菌によってセサミノールが生成されますので、同様の効果を期待できます。

健康効果とアンチエイジング効果

ゴマやゴマの加工品でうれしいのが、抗酸化作用です。

ゴマリグナンであるセサミンやセサミノールはもちろん、種実類であるためビタミンEも含まれています。

ビタミンEは「若返りのビタミン」とも言われるほど、アンチエイジング効果を期待されるビタミンなのです。

抗酸化作用という言葉はよく耳にしますが、どのように良いのか、きちんとご存じでしょうか。

抗酸化作用とは、私たちの身体で過剰に生成される活性酸素の害から守ってくれるということです。

過剰な活性酸素による身体の酸化ストレスは、がんや脳血管疾患、虚血性心疾患といった命に関わる病気につながっていきます。

生体反応で発生する活性物質を抑えることは難しいので、活性酸素が生体を攻撃する前に抗酸化物質によってその反応を起こさせなくすることがアンチエイジングにつながるのです。

アンチエイジングというと美容面ばかりがクローズアップされがちですが、今ある健康を保って、その年齢に見合った健康的な生活を送ることがアンチエイジングなのです。

ゴマはそこに含まれるさまざまな抗酸化物質によってアンチエイジング効果をもたらしてくれる食品です。

 

ゴマの選び方

粒がふっくらとしていて、大きさがそろっているようなものを選びましょう。

一粒ごとにツヤがあるようなものが良品です。

よく乾燥させているようなものを求め、保存の際にも湿気には気をつけましょう。

ゴマは湿気や温度変化を嫌います。密閉容器に入れて、風通しの良い冷暗所や冷蔵庫などで保存するようにしましょう。

 

ゴマの食べ方

機能性成分の摂取を期待するのであれば、ゴマを食べても、ゴマ油を摂っても良いのですが、ゴマは種子なので表皮は固く、そのまま食べてもあまり消化が良くありません。

加熱をして、すりゴマにして食べた方が消化・吸収は良くなりますし、ゴマの香ばしい風味を楽しむことができます。

またねりゴマを使うのも消化吸収には適していますし、料理の幅も広がりますね。

 

ゴマ・まとめ

管理栄養士のチカさん

ゴマは日頃よく口にする食品だと思いますが、古くから健康効果が期待されて滋養強壮薬のような役割で食べられていたといいます。

これには、単に栄養素が豊富であるというだけでなく、それがまだ何かわかる以前から、セサミンやセサミノールといったゴマリグナンの存在による健康効果の実感があったからではないでしょうか。

小粒で存在感を発揮するゴマは、身体に良いからといって一度にそんなに大量に食べられるものではないでしょう。

健康効果を期待するのであれば、脂質が多いこと、つまりエネルギー値が高いことも知っておく必要がありますから、ただ大量に食べれば良いというわけではありません。

日々の食卓で、ちょっとアクセントとしてふりかけたり、料理の仕上げにゴマ油をたらして風味づけをしたり、味わいを楽しみながらゴマを取り入れていただくと良いのではないでしょうか。

 

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