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管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん

明日葉の栄養と食べ方
明日葉という野菜を召し上がったことはあるでしょうか。「明日葉」という名前の由来は、今日若葉を摘んでも明日にはのびているからだそうです。それだけ生命力の強い野菜です。私たちの身体にも、良い影響をおよぼしてくれるのではないでしょうか。

【明日葉とは】
明日葉はセリ科の多年草で、温暖な地方の海岸に生育することから日本では伊豆諸島産が有名で、天ぷらなどにして食べられています。普段なかなか葉っぱの姿で入手する機会は少ないものの、サプリメントや青汁の材料として使われることもあって、健康イメージの強い野菜です。

【明日葉の栄養】
明日葉は緑の濃い野菜なので、体内でビタミンAとして働いてくれるカロテンが豊富。100グラムあたり、5300マイクログラム含まれていますので、立派な緑黄色野菜です。また緑の色素であるクロロフィルもたっぷりと含まれています。ビタミンではカロテン以外にも、ビタミンK、ビタミンC、葉酸なども摂取できます。
ミネラル類ではカリウムやカルシウム、鉄分といった、しっかりと摂っておきたいものの日本人に不足しがちな栄養素がきちんと含まれています。
食物繊維も豊富です。特に不溶性食物繊維が多く含まれていますが、水溶性食物繊維もきちんと含まれています。100グラムあたり不溶性食物繊維は4.1グラム、水溶性食物繊維は1.5グラムで、合計で5.6グラムの食物繊維が摂取できます。
明日葉特有な成分といえば、切り口から出てくる黄色いネバネバとした成分である「カルコン」です。他の植物にはほとんど含まれていないフラボノイドで、明日葉の香りや苦みはこのカルコンによるものです。
※栄養成分値は「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」参照。

【明日葉の健康効果】
明日葉特有のフラボノイドであるカルコンには、発がんを抑える作用があるとされています。その他にもアレルギーの原因となる化学物質を抑えて症状を緩和することから、花粉症予防などへの効果が期待されています。胃の保護をしてくれる効果も知られていますので、ストレスを抱える現代人には嬉しい成分です。脂肪燃焼効果などにも期待を寄せられているので、サプリメントを作っている各メーカーさんが熱心に研究を進めていることからも、明日葉への期待がうかがえます。
豊富に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムの排泄を促進してくれる作用で、水分代謝が良くなったり、むくみをとってくれたり、高血圧を予防してくれる栄養素です。
豊富な食物繊維の健康効果も確認しておきましょう。水に溶ける性質を持つ水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収を抑制してくれます。これは動脈硬化の予防につながるので、きちんととっておきたい栄養素です。水に溶けない性質の不溶性食物繊維は水分を吸収して膨れることで、腸壁を刺激して腸の運動を盛んにしてくれます。余分なものを排泄することは、栄養素や嬉しい成分をきちんと吸収するためにも、身体にはとても大事なことです。なおかつ満腹感が得られて肥満を防いでくれるのも嬉しい効果です。

【明日葉の選び方・食べ方】
明日葉をもし葉の姿で入手することができたら、ぜひ召し上がってみていただきたいと思います。売り場で見かけたら、葉の緑色が濃く、茎に鮮度を感じるようなものを選ぶと良いでしょう。よく購入される葉物野菜と同じような感覚で選んでいただいて、間違いないと思います。
調理もほかの葉物野菜とあまり変わりなく比較的簡単で、軸のかたい部分をとって他の青菜でするように、塩を少し加えた熱湯で茹でれば食べることができます。お浸しや和え物のような食べ方ができます。このような食べ方以外にも、脂質と合わせた調理をすると脂溶性の性質を持つカロテンの吸収が高まって、効率が良い組み合わせです。伊豆諸島の料理では明日葉がよく登場しますが、なかでも天ぷらをよく見かけます。まさに明日葉の栄養を摂取するのに、適した食べ方をしているのですね。

【まとめ】
明日葉はなかなか入手しづらい野菜ですが、そこに含まれているのは日頃の私たちに不足しがちな栄養素ばかり。緑の濃い野菜といえば、ホウレンソウや春菊といった野菜をよく召し上がると思いますが、明日葉はこれらの野菜と比較してもカロテンをはじめその他のビタミン・ミネラル、食物繊維も豊富なのです。
伊豆諸島のものは2月から5月くらいが旬ですが、夏場に旬を迎える茨城県産のものもあるようです。野菜売り場で明日葉を見かけたら、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

この記事を書いた人

管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん
1999年に管理栄養士の資格を習得。
現在フリーの管理栄養士として、食関連資格教材作成、専門学校講師、栄養講話講師などの仕事をしています。
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