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日々の食事には、栄養素を摂取するという大切な役割がありますが、私たちはそれだけのために毎日1日3食の食事を繰り返しているのでしょうか。

食とは「おいしい」とか「楽しい」といった喜びを与えてくれるものでもあり、リラックス効果も身体にとっては非常に大切な役割です。

そのような意味合いで考えてみると、まつたけは随分影響力の大きな食材ではないかと思います。

なんといっても高級品のイメージが強く、とても常食できるものではありませんが、食べればきちんと栄養素を供給してくれますし、なおかつ「まつたけを食べている」という充足感も与えてくれるのです。

管理栄養士のチカさん

決して無縁な存在ではありませんので、まつたけの良さも知っておきたいですよね。

まつたけの種類

まつたけの生育にはアカマツが必要です。人工栽培技術が確立していないので、価格が高いのも数量が限られているため。

それでも輸入品が増加してきて、比較的入手しやすい価格になったものも出回るようになってきました。

輸入品で最も多く出回っているのが中国産のもの。国産のものよりも少し早く、7月ごろから出回り始めます。

食感は国産品に比べると少しやわらかいものの、見た目はとても似ています。

国産品と同じころに出回るのがアメリカ産やカナダ産のもの。生の状態では香りが強いという特色があります。

比較的遅い時期にピークを迎えるトルコ産は小ぶりで、味や香りがやや薄めです。

国産品の出回りは10~11月に多く、まつたけの魅力の一つである香りが豊かな点で珍重されます。

 

まつたけの栄養

きのこ類に属するため、きのこ類からの摂取が期待できる栄養素は遜色なく摂取することができます。

例えばβ-グルカンをはじめとする食物繊維や、ビタミンDの前駆体であるエルゴステロールです。そのほかのビタミン類もほかのきのこに劣りません。

香りは独特で、マツタケオールや桂皮酸メチルによるものであるとされています。

エネルギー 23キロカロリー
水溶性食物繊維 0.3グラム
不溶性食物繊維 4.4グラム
カリウム 410ミリグラム
0.24ミリグラム
ビタミンB1 0.10ミリグラム
ビタミンB2 0.10ミリグラム
ナイアシン 8.0ミリグラム
ビタミンB6 0.15ミリグラム
葉酸 63マイクログラム
パントテン酸 1.91ミリグラム

※すべて まつたけ 生 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

まつたけの健康効果

β-グルカンはきのこ類に多い食物繊維です。細菌やウイルスに対する抵抗力を高め免疫力をつけてくれたり、生活習慣病予防に役立ったりすると考えられている成分です。

エルゴステロールは紫外線を浴びるとビタミンDに変わる、「ビタミンD前駆体」です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、健康な骨を作るうえで欠かすことのできない栄養素です。

きのこ類からの摂取が期待できる栄養素の一つで、まつたけも例外ではありません。

きのこ類ですからエネルギーは低く、排泄作用のある食物繊維がしっかりと含まれています。

また、体内の余分なナトリウムを排泄してくれるカリウムも豊富です。

エネルギー代謝を助けてくれるビタミンB群も豊富ですから、栄養バランスを整えてくれる存在としても、まつたけが優秀な食材であることがわかります。

うま味成分はグアニル酸で、動脈硬化や高血圧を防ぐ作用があるとされている、きのこ類に多い成分です。

しかしまつたけの魅力と言えばもちろんこれだけでなく、何といっても芳醇な香りが楽しめる点でしょう。

香りは桂皮酸メチルやマツタケオールによってもたらされると考えられています。

これらの成分は単に良い香りがするということだけでなく、食欲を刺激し、消化酵素の分泌を促してくれると考えられています。さらにがん予防などにも有益なのではないかと研究が進められています。

「香りまつたけ、味しめじ」と言われることもあるくらい、まつたけをごちそうに押し上げている要因である香り。

香りも含めて楽しむことが、まつたけの健康効果をさらに価値のあるものにしてくれます。

 

まつたけの選び方

まつたけの香りを楽しむのであれば、かさの部分が重要となります。関東では比較的つぼんだ状態のもの、関西ではかさが少し開いて香りがより感じられるものが人気とされています。

かさや軸に汚れがなく、軸の太さは均一のものが良いでしょう。

香りを飛ばさないように、水気をよく拭き取って保存します。新聞紙、ポリ袋と重ねて包み、冷蔵庫の野菜室に入れます。

なかなかお目にかかれない食材なので一気に食べてしまうのはもったいないようにも思うかもしれませんが、風味を損なう前に楽しむ方がまつたけの良さを感じることができるでしょう。

 

まつたけの食べ方

まつたけの香りは加熱で損なわれやすいので、加熱のしすぎに注意しましょう。

うま味成分や食感も楽しめるので、ほかのきのこ類同様の調理にも適していますが、やはりせっかくのまつたけであればシンプルな調理法で、独特な香りも楽しめるようにすると良いでしょう。

さっと焼いてすだちなどの香酸かんきつ類と楽しんだり、土瓶蒸しにしたりする、従来の楽しみ方をオススメします。

 

まつたけ・まとめ

管理栄養士のチカさん

食品は薬とは違いますから、有効な成分も1度食べたくらいでは効果は期待できません。

ですから日頃食と健康についてお話させていただくときは、できるだけ入手しやすい価格のものや出回り量の多いものをご紹介して、お役立ていただきたいと思っています。

ただし、「食事を楽しんだ」という満足感は1度でもかなり大きな効果をもたらしてくれます。これもまた健康な日々の生活においては重要な要素なのです。

今回はいつもと思考を変えて、食事の満足感や充実感を与えてくれるものとして、まつたけをご紹介しました。

季節を感じさせてくれる食材ですので、良い物を手ごろに入手できそうなチャンスに恵まれると良いですね!

 

 

この記事を書いた人

管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん
1999年に管理栄養士の資格を習得。
現在フリーの管理栄養士として、食関連資格教材作成、専門学校講師、栄養講話講師などの仕事をしています。
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