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管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん

ぶどうは生食されることが多いと思いますが、旬のシーズンでも品種によっては高価な果物というイメージをお持ちでないでしょうか。けれどレーズンやワインなど、意外と私たちの生活でぶどうの加工品は身近な存在です。健康面でも注目を集めることの多い食材ですので、見てみましょう。

【ぶどうの種類】
日本では生食用の生産が一般的ですが、生食用だけでも大変多くの品種があります。皮の色は巨峰のような紫系のものと、マスカットのような緑色のものがよく知られていますが、同じ紫系でも濃い紫のものから赤っぽい色まで品種によって濃淡さまざまあります。
粒の大きさもピオーネのように大きなものからデラウェアのような小粒のものまでいろいろとあって、それぞれに酸味や甘味と味わいの楽しみがあるので、いずれのものもよく食べられています。
外国産では、ワインやジュースに加工するものが多いので、ぶどうは世界中で多く栽培されている果樹です。

【ぶどうの栄養】
ぶどうといえば、なんといってもブドウ糖です。ブドウ糖は、ぶどうから発見されました。ブドウ糖は消化工程を経なくても、すでに私たちがエネルギーとして利用することのできる状態ですので、食べてからエネルギーとして利用されるまでの時間が短く効率的です。身体が弱っているときや、運動中・その前後、疲労を回復したいときなどすぐにエネルギーを補給したい場合に適しています。
甘いだけでなくビタミン類やカリウムも豊富ですので、調理損失の少ない生食はこれらの摂取に適しています。酒石酸などの有機酸も含まれていて、免疫力を高める効果が期待されます。
さらにぶどうがたびたび健康な食材として注目されるのは、ポリフェノールを含んでいるためです。ぶどうには、タンニン・カテキン・アントシアニンなど数種類のポリフェノールが含まれています。

【ポリフェノールの健康効果】
よく耳にする「ポリフェノール」という言葉。身体に良いらしいことはご存知でも、結局どのようなものなのか、理解されていない方も多いのではないでしょうか。ポリフェノールとは、植物色素や苦味成分のなかで同じような化学構造を持つものを総称する呼び方です。ですからいろいろな種類があって、食材ごとに含まれているポリフェノールもさまざまなのですが、いずれも健康効果を期待されているものであることには違いありません。
ポリフェノールには、体内で過剰に発生した活性酸素を除去する抗酸化作用があります。これによって私たちの身体がさびることから守ってくれるので、老化や生活習慣病を遠ざけてくれます。またがん物質の活性化を抑制してくれることも期待できます。
抗酸化作用を持つ物質はいろいろとあるのですが、そのなかでもポリフェノールは活性酸素によってダメージを受けやすい細胞膜部分で効果を発揮できるという意味で、特に期待される物質です。
ぶどうに含まれているアントシアニンは肝臓の機能を高めたり、視力の向上に寄与したりする効果が期待されています。タンニンは渋味を感じさせてくれる成分で、殺菌作用が知られています。またカテキンには血液の凝固を抑制してくれる働きや高血圧予防効果が知られています。カテキンには血液中のコレステロールを低下させる効果もあるとされています。血中脂質の減少は肝臓にたまる脂肪も減るので、脂肪肝の改善につながります。
がん物質の活性化抑制・高血圧予防・コレステロール低下と生活習慣病全般への効果が期待できることから、ぶどうのポリフェノールは健康効果で注目されているのですね。

【上手なポリフェノールの摂り方】
ポリフェノールは一度に大量に摂取したからといって、あまり体内に蓄積されず効用は2~3時間程度しか持続しないとされています。ですから1日の中で複数回に分けてコンスタントにポリフェノールを含む食品を摂取するのが、上手な摂取方法です。その点ぶどうは数粒を少しつまむような食べ方のしやすい果物ですので、適していると言えます。

【赤ワインと白ワイン】
ワインからポリフェノールの摂取を期待するのであれば、白ワインよりも赤ワインの方が多く含まれています。特にアントシアニンは赤ワインの色素に当たるものですので、当然白ワインからは摂取が期待できません。
しかしぶどうに含まれる、カリウムのもつ利尿作用のような余分なものを排泄してくれる働きや有機酸のもつ免疫力向上という効果を期待するのであれば、白ワインも効果があります。
当然ワインはお酒ですので、飲み過ぎてしまうようでは健康効果どころか過剰摂取の害が出てしまいますので、少量を楽しむということであれば一緒に楽しむお料理に合わせてお選びになってはいかがでしょうか。
また生食、ジュースやレーズンなどの加工品を取り混ぜながら、ぶどうの成分を上手に摂取していただければと思います。

【まとめ】
最近は生食用のぶどうでも皮ごと食べられる種なしのものも多く見かけるようになりました。皮にはポリフェノールが多く含まれますので、できれば実だけでなく皮も召し上がっていただきたいと思います。皮ごと食べられる品種は、味もしっかりと感じられるので美味しいということではもちろん、栄養面でも理想的な食べ方です。輸入品も多く出回るようになり、値段がはるものばかりでもありませんし、長いシーズン入手できるようになってきました。これまであまり手に取る機会がなかった方も、ぜひ召し上がってみてください。