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管理栄養士のチカさん

医師から「コレステロールが高めですね」と言われると、すぐに「もう卵を食べるのはよそう」と思う方も少なくないのでは? コレステロールを含む食品の代表と言っても過言ではない卵ですが、実際に血中コレステロール値が高くなってきたら、卵とはどのように付き合っていったら良いのでしょうか。

卵に含まれているコレステロール

卵にコレステロールが含まれているのは事実です。
「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によりますと、全卵に含まれているコレステロール量は420ミリグラム。卵黄では1400ミリグラム、卵白では1ミリグラムですから、問題となるのは卵黄だということがわかります。(数値はいずれも100グラム当たり)

気にするのは鶏卵だけで良いのか

卵というと真っ先に思い浮かぶのはニワトリの卵ですが、私たちはいろいろな卵を口にしています。例えば、そのほかの卵にもコレステロールは含まれています。
・うずらの卵 … 470ミリグラム
・いくら … 480ミリグラム
・たらこ … 350ミリグラム
・しらこ … 360ミリグラム
・かずのこ … 370ミリグラム
(いずれも100グラム当たりの数値。「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より)

いずれも鶏卵に負けずとも劣らないコレステロール含有量です。

「もう卵を食べるのをよそう」と頭によぎるのは鶏卵かもしれませんが、血中コレステロール値が高めだと指摘されたら、ここに挙げたようなその他の卵や魚卵類にも注意が必要なのです。

見落としがちな加工品

卵は安価で食料自給率の高い食品ですので、加工品も多く存在します。卵を食べないでおこうと思っても、なんらかの形で口にしていることも多くあります。
加工品はレシピによりますので参考までに「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」から拾える数値でご紹介すると
・厚焼きたまご … 350ミリグラム
・だし巻きたまご … 370ミリグラム
・カスタードプリン … 140ミリグラム
・ショートケーキ … 140ミリグラム
・クリームパン … 130ミリグラム
(いずれも100グラム当たりの値)
となります。

ちなみに卵のなかでもコレステロールが多く含まれるのは卵黄ですので、卵白のみを泡立てて作るメレンゲ菓子のようなものは、コレステロール量の心配はしなくても大丈夫です。

調味料で卵を使っているものの代表的なものにマヨネーズがありますが、大さじ1杯(12グラム)のマヨネーズで
・全卵型 … 7ミリグラム
・卵黄型 … 18ミリグラム
となりますので、
やはりコレステロールを多く含む卵黄が多く使われていれば、コレステロール値が高くなるのは当然。商品選択にも役立ちそうですね。

卵はやっぱり食べてはいけないの?

さて実際に血中コレステロール値が高めだと指摘を受けて、「では卵は食べない方が良いですね」とお医者さんに伺ってみると、もしかすると「1日1個くらいなら大丈夫ですよ」と言われるかもしれません。
コレステロール値を制限している場合、卵を食べなければ確かに制限値を遵守しやすいのですが、卵は血液中のコレステロール値には影響しないという見解を示す報告もあがってきています。
コレステロール含有量の多い卵黄ですが、卵黄にはそのほかにレシチンという成分が含まれています。このレシチンが悪玉と言われるLDLコレステロールを減らして、善玉と言われるHDLコレステロールを増やす働きがあると考えられているのです。そうであればコレステロールが高めなことで問題となる、余分なコレステロールの血管への沈着を心配する必要はあまりありませんので、無理に鶏卵を食べ控えなくても良いということなのです。
ただし卵の摂取による血中総コレステロール値の増加には個人差があるという見解もあって、今のところ鶏卵については「食べても良い」「食べない方が良い」と専門家でも意見が分かれるところです。ですから定期的な血液検査の結果を見つつ、お医者さんと相談しながら決めていくのが良いでしょう。
いずれにしても「食べても良い」と言われたとしても適量摂取が大前提ですので、1日1個程度が上限になると思われます。

まとめ

コレステロールと卵の関係は、はっきりと卵を「悪者」と決めつけられるわけでもなく、実はちょっと難しいところです。

そもそもコレステロールとの付き合い方は、食事摂取からだけでなく体内で合成する分も考慮していかなくてはいけないので、コントロールが難しい側面があります。

管理栄養士のチカさん

大切なのは第一に予防。バランスの良い食事と適度な運動で、日頃から血液検査で指摘されるような事態を遠ざけておくのが理想的です。肥満は体内でのコレステロール合成を促進してしまうので、単にコレステロール含有量だけを気にするのではなく、食事全体のバランスに気を配りましょう。

しかしいくら気をつけていても、加齢とともにリスクが上がることも確かです。もし血液検査で指摘を受けたらそのままにせず、食生活や運動習慣といった生活習慣の改善をしつつ、定期的な血液検査で悪化しないように気をつけていきましょう。

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