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管理栄養士のチカさん

食品からのコレステロール摂取量を気にするときには、動物性の食品に特に気をつけることが多いと思います。私たちが日頃よく口にする動物性食品と言えば、肉・魚介類・卵・牛乳、乳製品です。
肉・魚介類・卵については、コレステロール摂取で気をつけることが明確で、いろいろなところで情報を目にすることができますが、牛乳や乳製品ではどうなのでしょうか。

牛乳・乳製品のコレステロール含有量
牛乳はカルシウムの摂取を考えるときに、真っ先に勧められる食品と言っても良いでしょう。カルシウムに限らず栄養が豊富ですので、優秀な食品です。それだけにたんぱく質だけでなく脂質も含まれています。
コップ1杯(200ミリリットル程度)の牛乳を飲むと、134キロカロリーになります。また脂質も7.6グラム含まれています。しかしコレステロールは24ミリグラム。牛乳の脂質には、コレステロールはあまり多く含まれていないのです。
当然乳製品であるヨーグルトもコレステロールの含有量は少なめ。100グラムあたり12ミリグラム(全脂無糖タイプ)です。

注意する乳製品
食品から直接供給されるコレステロール量ということでは、牛乳やヨーグルトはあまり心配いらないのですが、牛乳の加工品でも生クリームやバターには気をつけましょう。
生クリームやバターは加工工程で牛乳の脂肪分を集めてつくります。ですから、生クリームであれば100グラム中に120ミリグラム、バターであれば100グラム中に210ミリグラムのコレステロールを含んでいます。生クリームやバターはメニューによっては大量に使われているものもあるので、こってりとしたお料理ではコレステロール量も多くなりがちです。
よく口にする乳製品には、このほかにチーズがあります。チーズは種類も多く、中には乳脂肪が多めなものもありますが、それでも一度に口にする量はそれほど多くないのであまり心配いりません。ただしクリームチーズは100グラム中にコレステロールを99ミリグラム含んでいます。バターや生クリームと一緒にクリームチーズを使用して作るチーズケーキのようなものは、やはりコレステロール量が多くなることは否めません。

牛乳・乳製品で気をつけたいこと
牛乳・乳製品で気をつけたいのは、単にそれらから供給されるコレステロール量ではなく、全体的なエネルギー量がかさみがちなことです。エネルギーが過剰な状態では、体内でのコレステロール合成が促進されてしまいますので、肥満予防といった観点からすると、やはり牛乳・乳製品も注意が必要になってきます。
上手な摂取の仕方としては、「脂肪量」に注目することが挙げられます。牛乳・乳製品に限らず、私たちが日頃食べている食事には「見える油脂」と「見えない油脂」があります。
「見える油脂」というのは、例えば炒め物に使う油とかパンに塗るバターのように、油脂食品そのものを使う場合を指します。これに対して「見えない油脂」というのは、肉の脂肪分やお菓子から摂る脂肪分のように食品に含まれているものを指します。
脂質の摂取量やエネルギーの摂り過ぎに気をつける場合、多くの方は「見える油脂」はコントロールできるのですが、「見えない油脂」のコントロールは難しいものです。その点牛乳や乳製品はコントロールしやすい食品です。
牛乳であれば普通牛乳の他に、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳といったものが簡単に入手できます。それぞれの数値を比較してみると、次のようになります。
・普通牛乳
エネルギー67キロカロリー、脂質3.8グラム、コレステロール12ミリグラム
・低脂肪牛乳
エネルギー46キロカロリー、脂質1.0グラム、コレステロール6ミリグラム
・無脂肪牛乳
エネルギー33キロカロリー、脂質0.1グラム、コレステロール3ミリグラム
(いずれも100グラムあたりの値)
数値を見てみると差は歴然。ゴクゴクと飲むには乳脂肪の量は美味しさと直結しますので、いつも使っている牛乳をすべて無脂肪牛乳に置き換えてしまうのは味気ないものですが、低脂肪牛乳くらいであればコーヒーと割って飲むような場合にはあまり違和感なくチェンジできます。またお料理に使うものは無脂肪牛乳に置き換えてしまってもあまり気にならない場合もあります。
ヨーグルトも低脂肪タイプや無脂肪タイプといった種類が豊富なもの。もしジャムやソース、はちみつなどを入れて食べているような場合には、脂肪も糖も摂取することになりますので、無脂肪タイプに変えてみても良いかもしれません。
「見えない油脂」を上手にコントロールすると、全体のエネルギー量を減らすのはそんなに難しくないのです。

まとめ

管理栄養士のチカさん

牛乳やヨーグルトのコレステロール含有量はそれほど多くないので、気をつけるのは乳脂肪を凝集させたような食品であるバターや生クリーム。それにこれらを豊富に使ったケーキ類です。
けれどもエネルギーコントロールも血中コレステロール値変動には影響があるので、摂取量の多い牛乳・乳製品でうまくエネルギーダウンできればコレステロールのコントロールもしやすくなるかもしれません。カルシウムの供給源としてもぜひ摂りたい牛乳、また腸内環境を考えると毎日食べたいヨーグルト。その習慣を継続しながらエネルギーダウンができると良いですね。

※文中のエネルギーや栄養素含有量の数値は「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を参考にしています。

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