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大豆は「畑の肉」とも呼ばれるくらい良質なたんぱく質源であって、植物性食品に珍しく栄養価の高いたんぱく質を供給してくれる貴重な存在です。

しかしその栄養価の高さはたんぱく質に限定されることではありません。

管理栄養士のチカさん

大豆に含まれるさまざまな栄養成分について、整理していきましょう。

大豆の種類

大豆は成長過程では枝豆として食べられます。枝豆のときには野菜として扱われるのに、大豆にまで成長すると豆類として扱われます。

豆類のなかで大豆は栄養面でほかの豆類と異なることもあって、使われ方が違ってきます。非常に幅広い使い道のある食材です。

種類は黄大豆、黒大豆など色で分けられることと、大きさでも区別されますが、主に食べられているのは黄大豆です。

納豆や豆腐、味噌といった加工品になることはもちろん、炒って粉末にしたきな粉や、豆乳など日頃からなじみ深い食品の多くの原料となっています。

 

大豆の栄養

肉や魚に匹敵するくらい、良質なたんぱく質を含んでいます。

良質なたんぱく質とは、必須アミノ酸のバランスが良いたんぱく質を指し、たんぱく質を体内で利用するときに効率の良い形であるということです。

また大豆油を搾れるだけあって、脂質も含んでいます。

ビタミン類では、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2などを含み、ミネラル類ではカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄など種類豊富に摂りたい栄養素をしっかりと含んでいます。食物繊維も豊富です。

栄養素以外にも、レシチン、サポニン、イソフラボンといった機能性成分を含むことで注目されることもしばしば。

「畑の肉」と呼ぶにふさわしい、栄養豊富な食材です。

エネルギー 422キロカロリー
たんぱく質 33.8グラム
脂質 19.7グラム
  飽和脂肪酸 2.59グラム
  一価不飽和脂肪酸 4.80グラム
  多価不飽和脂肪酸 10.39グラム
水溶性食物繊維 1.5グラム
不溶性食物繊維 16.4グラム
カリウム 1900ミリグラム
カルシウム 180ミリグラム
マグネシウム 220ミリグラム
6.8ミリグラム
α-トコフェロール(ビタミンE) 2.3ミリグラム
ビタミンB1 0.71ミリグラム
ビタミンB2 0.26ミリグラム
ビタミンB6 0.51ミリグラム
葉酸 260マイクログラム

※すべて 国産 黄大豆 乾 100グラムあたりの値。
参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

 

大豆の健康効果

たんぱく質はきちんと摂りたい栄養素ですが、今は動物性たんぱく質の摂取過剰が脂質の摂取量までも押し上げる形となり、やや懸念される状況です。

その中にあって、植物性食品でありながら良質なたんぱく質を持ち、なおかつ加工品が豊富なことから摂取しやすい大豆は、非常にありがたい存在です。

大豆レシチンは、血中コレステロール値を調整し、血管壁への沈着を防止する働きで動脈硬化の予防に役立つ成分です。

また肝臓のコレステロールなどの脂肪を分解し、脂肪肝を予防してくれます。

大豆サポニンは大豆のえぐみや渋味の成分で、抗酸化作用によって過酸化脂質の増加を抑制し、血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあります。

イソフラボンは女性を中心に注目度の高い成分です。女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをすることで、更年期の女性にリスクの高い骨粗鬆症を予防してくれると期待されます。

更年期になるとエストロゲンの分泌量が減少してくるため、女性の身体はこれまでと体質が変わってきます。

コレステロール値のコントロールもこれまでは苦労していなかったという方でも、急に血液検査で指摘を受けるといったことも珍しくありません。

急激なエストロゲン分泌減少の際には、エストロゲンに似た働きをしてくれるイソフラボンが更年期症状を緩和してくれると期待されています。

 

大豆の選び方

粒のサイズが均一で、つやのあるものを選びましょう。大豆は食料自給率が特に低い食品ですので、国産品は珍重されます。

保存の際は、ポリ袋に入れしっかりと空気を抜いて、冷蔵庫に入れましょう。冷凍保存をする場合には、かためにゆでてから冷凍します。

 

大豆の食べ方

乾燥豆をムラなくゆでるには、事前に水分を十分吸わせておく必要があります。豆を洗った後に3~5倍の水につけて一晩寝かしてから調理しましょう。

生の大豆にはトリプシン阻害物質が含まれていて、消化が良くありません。さし水をしながらじっくり下ゆでして食べるようにしましょう。

煮豆を作る際には、調味料を入れると豆がしまるので、十分やわらかくなってから味付けをします。

 

大豆・まとめ

管理栄養士のチカさん

大豆の栄養効果は数多くあります。

栄養素を数多く豊富に含むほか、エネルギーとなったり身体の構成成分となったりする働きも担ってくれる食材です。主菜としても副菜としても取り入れていきましょう。

また機能性成分では、血中脂質のバランスを保つのにうれしい効果を持つものが数多く含まれています。

イソフラボンがまず注目されたためか、大豆の健康効果を女性特有のものと思っておられる方もいらっしゃいますが、男女問わず、また年齢問わず食べておきたい食材となりますので、数々の加工品を上手に利用しながら、日々のたんぱく質の供給源の一品は大豆か大豆製品にしてみましょう。

 

この記事を書いた人

管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん
1999年に管理栄養士の資格を習得。
現在フリーの管理栄養士として、食関連資格教材作成、専門学校講師、栄養講話講師などの仕事をしています。
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