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管理栄養士のチカさん
管理栄養士のチカさん

ケールの栄養・健康効果
ケールは別名を葉キャベツともいう、アブラナ科の葉野菜です。現在私たちが日常よく口にしているキャベツの仲間の野菜は、キャベツや芽キャベツ、プチベール、さらには変異で誕生したカリフラワーやブロッコリとたくさんありますが、その原型は野生のケールだったと言われています。意外に私たちと身近な存在である、ケール。栄養成分や健康効果について見ていきます。

【ケールの栄養】
ケールはキャベツの原種といっても、キャベツと決定的に違うのがβ-カロテンの含有量です。キャベツは100グラムあたりβ-カロテンを50マイクログラムしか含まないので、緑黄色野菜ではありません。一方ケールは100グラムあたり2900マイクログラムも含んでいて、「緑黄色野菜の王様」などとも呼ばれるほどです。
ビタミン類はβ-カロテンに限らず、ビタミンKもビタミンCも多く含まれています。ミネラル類ではカリウムやカルシウムなどが豊富です。
食物繊維は水溶性食物繊維が100グラムあたり0.5グラム、不溶性食物繊維は100グラムあたり3.2グラムと合計3.7グラムも含む優秀さです。
※含有値はそれぞれ「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を参照しました。

【ケールの健康効果】
ビタミン・ミネラル・食物繊維を種類も量も豊富に含むことから、ケールに期待される健康効果はたくさんあります。
まずは便秘の予防・改善。食物繊維、なかでも不溶性食物繊維の豊富さから期待できる働きです。食物繊維が多い効果はそれにとどまらず。血糖値の上昇を抑えたり、血中コレステロール値を改善したりという、うれしい効果も期待できます。
β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEといった抗酸化作用を持つ栄養素も含まれていますから、体内の余分な活性酸素の悪影響を抑えてくれます。これはがんの予防など生活習慣病全般の予防につながる、うれしい効果です。血中コレステロール値が高いなど、体内脂質のバランスが崩れている場合には、健常な状態よりもさらに避けたいのが体内での脂質の酸化です。過酸化脂質の生成は身体にさまざまな悪影響を及ぼしますので、抗酸化物質をしっかり摂って活性酸素の害を避けましょう。
ケールにはメラトニンという、睡眠の質を良くしてくれるホルモンが含まれています。メラトニンによって睡眠がうながされ、身体のリズムが整って不眠改善によるリラックス効果が得られます。ビタミンCにもストレスをやわらげる効果があります。忙しく働くストレスフルな皆さんにとっては、魅力的な野菜ではないでしょうか。

【ケールの選び方】
あまり入手できる機会は多くありませんが、もしケールの葉そのものを購入するような場合には、葉の緑が濃いものを選ぶようにしましょう。葉にハリがあって、持ったときにずっしりと重さを感じるようなものが良いでしょう。このあたりはキャベツと同じですね。
ケールを原料としているサプリメントや健康食品では、ルテインというフィトケミカルを含んでいることからケールを採用しているものもあります。ルテインとはカロテノイドの一種で、目の健康維持などの効果を謳われている成分です。
生のケールそのものを入手できる機会は少ないと思いますので、青汁やサプリメント、その他の健康食品の原料としても注目してみてください。

【ケールの食べられ方】
ケールは青汁の材料として使われているのが、もっともメジャーな食べられ方です。1日350グラムは食べたいと言われている野菜ですが、国民健康・栄養調査の結果を見ても摂取量は270グラム程度にしかなっておらず、多くの方が野菜不足であると考えられます。野菜は食べなくてはいけないことはわかっていても、なかなか毎日350グラムを継続的に食べるのは難しいようです。
青汁はそういった悩みの解消に各社しのぎを削って商品化されているものですが、野菜不足によって起こるビタミンやミネラルの補給にはケールは適した野菜だと言えるでしょう。
健康野菜として注目されるものの、味わいが独特で料理利用はなかなか難しいようですので、青汁で飲めば一度に摂取できる量も多くなるので向いていると思われます。

【まとめ】
なかなか毎日350グラムの野菜を食べ続けることが難しいという方は、青汁を検討されることもあるでしょう。350グラムの野菜は、できればいろいろな種類をまんべんなく食べることが望ましいと言えます。加えて、「よく噛んで食べる」ということも身体にいい影響をたくさん及ぼしてくれますので、ぜひおろそかにしないでいただきたい事柄です。
それでも日々の350グラムのハードルが高すぎてぜんぜん食べることができないのであれば、まずは青汁でもスムージーでも、食べられる形から少しずつ摂取量を増やしていくことが大切です。このような食品は「これを食べている(飲んでいる)から大丈夫」ということではなく、「ちょっと足りない分を補おうかな」というようなお気持ちで、上手に利用しながら日々の健康維持にお役立ていただきたいと思います。